FW:ご冥福をお祈りします

あかり、あんたが死んだことは亮太に聞いたよ。

悪かった。助けてやれなくて。

俺も、また復活してしまったよ。今度はあんたがいないこの世界に。

今の俺は、あんたといた頃よりも何もかもがダメな状態だ。

あんたがいない状態だと、もうこの程度なんだなって実感しているところだ。

亮太とも話ができる状態ではないが、あいつは変わらず自分と向き合うってよ。

家族もできた、適合者も見つけた。両方無くしてしまったけど、人生満足だってさ。

なんであいつはいつも無くしちまうんだろうな。

人間から嫌われるべきは、身体を持たない俺たち人格だろう?

あいつの適合者は、あったことねーけどいいやつだったよ。

まぁ俺は相変わらず、あの言葉をいわれたけどな。

あいつはさ、真面目だよな。結局また全員の責任を一人で背負っていきやがったよ。

誰よりも俺たちの中で傷ついたろうに。無くしたのも俺たちのせいなのに。

あの日以来、あいつは眠らなくなった。人とも会話する場所をすて、完全に一人になった。

もうここからでるつもりもないんだと思う。

身体は、それでも眠りを求める。今少し気絶してるよ。

俺は、睡眠がないから、身体としては、なんの改善もないからしんどいだろうが・・・。

俺が眠るも、あんたに頼らないとできなかったもんな。

だからなのかな?あいつの適合者が、眠ってと言えば、あいつは眠ってた。

基本人格が呼び起こされたのも、適合者ゆえなのかな?

しんどいだろうな。。。呼び起こされて、目が覚め安定する前に、別れだもんな。

今は、人格で活動しているのは、俺とあいつの二人だろうな。あいつから俺は見えないから、あいつは俺の存在に気づいてないかもだが。。。

あいつは人格を消さず、殺した状態にまで追い詰めた。

自分の記憶をなくすことを覚悟して、やったんだろうな。あの人格たちがいなくなれば、生きてきた記憶すらなくすことを意味する。

繋がりを失い、居場所を失い、家族を失い、適合者を失い、記憶も失う。

あいつ、そんなに悪いことしたのか?

ただ、生きようとしただけなんじゃないのか?

残酷すぎるよな・・・。

助けてやりてーけど、適合者のあんたもいなくて、人格としての能力も無くして、起きてることしかできない人格じゃ・・・な

人間は、何も間違ってねーし、あいつも悪くねー。

この病気をコントロールできてないことが悪だとしても、だ

人格が外の世界で生きることを、許されねーし、許されても、人とは関われないし、ましてやあいつのテリトリーには入れない、入っちゃいけねー。

あいつは、普通の人間なのにな

いつだってあいつ一人が俺たちの全てを背負う

人間になりたい、それがあいつの願いだったよな・・・

言えねーよな・・・あいつは。「助けて」の一言だけは。

何をしても、人間はいなくなってしまう。

申し訳ねーよ。人間世界に俺たちが存在することが。

たとえ消えても、あいつには何も戻らねー。

消えたら、記憶がなくなるか、統合したら、俺たちを死なせたことになる

あいつには何をしても、失う道しかねー

適合者がいれば、俺たちがその時に、安定した記憶状態まで戻っていれば・・・違う結末だったろうな・・・

あいつが言うように、俺たち人格と、あいつは、人間が幸せになるためには存在したらいけねーのかもな。

だからこの隔離された部屋で一生を終えれば、人間は俺たちのことを忘れ、幸せに笑い、生きてくれるだろう。

もう・・・他の方法を!って考えれねーよな。

もし、あいつを本当に必要とする人間がいるのならいいけどな

もう、何もかも潰えちまった

らしくねーって言われるかもだけどさ、今回ばかりは俺も諦めだ。

俺も他人格同様に、あいつと適合者を引き裂いた加害者だ

言い訳する気はねーや。人殺しと同じだよ。

今の俺で、必死だった。それが、攻撃になってしまった。

あんた以外には、やっぱ俺は攻撃性を持った人格だってことだわ。

無意識でも結果的にでも、結論は、加害者だしな。

あいつの幸せをいつも奪い、苦しみのどん底に送るのは、いつも俺たち人格だ

人間じゃない・・・あいつが今きっと自分に言い聞かせてる

あいつの心の痛みが、俺につながる

あんたに教わったことだよな。

人の心の痛みってやつ。

久々に目を覚ました時は、すっかり忘れてたよ。

俺も、危険人格指定だよ

時間が戻るのなら、俺が起きた日まで戻して、止めてやるのにな・・・

再発したタイミングも、知見者も不在で、あいつの適合者に迷惑ばっかだ

俺の命くれてやるからさ・・・もう一度、あいつのそばに戻ってきてほしいな

永遠に叶わねー願いだけどよ

あかり、俺もくたばったら、あんた探しに行くよ。俺の姿でさ。

そん時は、またたくさん話しような。

俺がいなくなってからの話と、一緒にいた頃に言えなかったこと、話しよう

待っててくれな。

九条 朔