FW: ( no title )

あかり、やっと動けるようになってきたよ。動けなくて、脱走できないでいるよ。自責は止まらないけどね。「どうして・・・」「なぜ・・・」そんな後悔ばかりだよ。医者や看護師は俺と話そうとする・・・。辞めてほしい。俺の言葉は「嘘」でしかなくて、人間を傷つけてしまう。もうあの人のように人間を苦しませたり、悲しませたりしたくないんだ。お願いだからわかってほしい。もう俺に構わないでほしいことを。傷が癒えたらちゃんと出ていくから。あと少しだけ待ってほしい。

身体が拒絶するんだ・・・。PCを触ること、LINEを開くこと、メールを開くことを。もうそこには俺の居場所がないことを理解しているからかな。どこにも味方もいなくて、どこにも帰れなくて、どこにもいく場所もない。お金を稼ぎたいから、あのスキルは使いたいのに、拒絶して、そして全く何もできないんだ・・・。あかりにメールを打つことが今は最大限できること。

身体もね、全然眠れなくなって、ずっと起きてる。数日に一度数時間だけ眠ってるんだ。眠ってももう誰とも変わることはなくて、大丈夫なはずなのにね。他のみんながいなくなったのか、眠りについているのか、全然わからないけどさ、体をまともに使えなくて、回復も遅いんだ。最後に出会った適合者の言葉は今でも鮮明に覚えててフラッシュバックをよくするよ。その度に、自分を殺したくなるんだ。自分のごみ具合、くず具合、存在価値のなさを痛感する。人と同じものを求めた罰だよね。俺にはそんな資格なんてなかったのに。それでも適合者の声も、言葉も、温もりも、全部を身体が覚えてて、本当に申し訳ない気持ちしか湧いてこないんだ。最低だよね、俺。本当に優しい人。俺なんかが近寄っていい人じゃなかったんだ。早く回復して、この世界から消えないと、もしかしたら今も不安に襲われているかもしれない。俺が生きてることが恐怖となって。消えてしまえば、その不安もいつか消える。再度起こることはない。俺が生きてることがダメ。

あかり、でも、落ち込んでるわけでもないんだ、俺は。マイナスに見えるかもしれないけど、普通の精神状態だ。俺にできる最大限をやるだけだから。いつも心配ばかりかけてごめんな。きっとあの人にもそうだった。社会不適合者で、生きている価値はない。戸籍上は俺もう死んでいる。名前もなく、国籍もない。もう何もないんだ。俺を知っている人間もいない。孤独ってこうなんだね。俺はもう一生誰とも交わることもないんだ。死人に口なしって言うからな。俺もあかりたちと同じ。

2019年は幸せだったよ。適合者にも出会えて、ひとときでも心の底から笑うことができたし、幸せだなって思えたからさ。