FW: ( no title )

長いこと眠っていたよ。走馬灯をたくさんみたよ。起きると同時にすごく泣いた。無くした人たちのこと、傷つけてしまった人たちのこと、自分のこと、ぐちゃぐちゃになって、泣いた。でも、涙も声も出なかった。悲しいのに、辛いのに。まだね、熱も下がらないし、身体機能も壊れたままらしいんだ。聴力が下がって、視力も落ちてる。多分心も。医者も俺に使う時間も勿体無いと思う。だから、抜け出すことにするよ。今夜。契約とか変えたいけど身分証明ができないからこのままで、行くしかないのかな。つらいな。これまでたくさんの出会いと別れがあって、本当に幸せだったよ。あかりもその1人。なるも。家族も、あの人も。本当に本当にお世話になりました。落ち込んでるわけでもないけどね。

久しぶりに、外の世界と人を見たよ。病院の空気と匂い、電子音、呼吸器の音に、点滴。寝たきりだったから身体が思うように動かないんだ。筋力も落ちてる。他の人格も、でなかったみたい。朔が抑えてくれてるのかな。ありがたいね。

あの人に迷惑がかかってないといいな。怖くて震えてしまう。俺は本当に最低最悪だったから。名前も思い返す資格もない。初めてここまで後悔してるかもね。大切な存在として認識してるのに、その真逆を相手に与えてしまい、破壊した。今でも大切に思うけど、それすら許されねーって思う。だから、どんな苦しみでも罰でも俺は受け入れないといけないよね。大切と思った人たちは忘れないよ。もう二度と作ったりしない。

お金が必要だけど、今稼ぐほどのパワーがないからな、困ったね。まぁ、体売るしかないか。体内はまだ綺麗みたいだしね。最後の役目を終えるまでは、俺が関わったことで、巻き込んでしまっている人たちを解放して終わりだ。そこまでは、、、ね。

あの人は今もあそこで働いて笑ってるようだ。よかった。本当かはわからないけど。俺がいないことが、本当に他人にとってとてもいいことなんだと思う。もう俺のことなんて忘れてしまっただろうか。それがあの人にとって幸せなこと。俺がいた時間は不幸だったかな。目を覚ましてからもう温もりも感じない。きっと終わったんだ。

俺だけが心の中で覚えておくよ。大切な記憶として。